根拠を探ってみた---抗がん剤に関する記事

ここ数日、抗がん剤の使用方針に関して言及がある記事を話題にするブログ・SNSを立て続けに目にした。気になる点があったので、私自身のお勉強も含めちらっと調べてみた。その記事には、抗がん剤に関する衝撃的?な内容が含まれているので、そういう内容を知りたくない方はスルーして下さいね。信憑性も疑問だし。

この記事の筆者は、抗がん剤に否定的な立場で、抗がん剤を医学界の体質・国の体質などとからめて書いている。裏事情を推測し見解を述べる感じかな?

筆者の見解はさておき、抗がん剤に関するWHOやお国の決定方針について、周知の事実のごとく述べられているのが気になった。「え?マジ?私が知らないだけ?」と思ってしまった。これが筆者の狙いかもしれないが。筆者の実名・経歴は記載されているものの、WHOの発表に関する根拠データ・出典などへの言及は全くない。

で、こういった記事の中に真実というか日本では報道されない事実の手がかりが隠れていることがあるので、またまた私の限られてた時間&能力でちょっと調べてみた。でもね、思いのほか時間がかかり苦戦。「時間の無駄遣い?止めるか....」と思うこと幾度。なので、記事にするのを躊躇したけど、「備忘録として残しておきたいな.......」というデータがあったので書いてみます。

では、クイックお調べの内容へ突入。目にしたくない方はここまでで。
まず、当該記事のリンクはここ

この記事で抗がん剤に関し、事実として述べられているのは、
①5月21日...................ジュネーブにあるWHOでは、癌治療に使われる抗がん剤に関し、熱心な議論が始まっていた
②WHOでは抗がん剤をやめる決定が下りていた(6月中旬と読める?)/WHOが抗がん剤の使用をやめるようにいいだした(標題)
③あとは各国の国内法の問題(標題)
④5月末にWHOが抗がん剤の効用を否定するどころか、抗がん剤の害毒を認めた
⑤日本では、ようやく7月15日に、癌治療の現場で、「抗がん剤を使わせる指導」を撤回することが決定

これらの記述の根拠を調べるも、「まさにコレ!」といった出典データ・発表は、私の限られた能力&時間で見つけることはできなかった。そこで、私なりの検証?推測?をしてみた。

①の記述について
★5月19日~24日:ジュネーブで第67回WHO総会(参照HPは厚労省HPWHOのHP)

【抗がん剤に関する議論に関して】
★上記添付のWHOのHPで議題を見るも、抗がん剤に関する議題は見つけることができず。英文でボリュームがあるので見逃しの可能性あり。だが、医療サービスや医薬品などの環境が整っていない国や地域が多くある現状を鑑みると、議論するなら総会ではなくワーキンググループだと推測。
★「日本製薬工業協会(製薬会社が加盟する任意団体)のHPには、製薬産業界の観点で第67回WHO総会レポートが掲載せれていた。「開発途上国・新興国が医薬品アクセス改善(値段が高すぎて新しく良い薬が買えない国々の現状改善)」のレポートの中に、その例として「革新的な抗がん剤」という表現はあるが、この記事との関連性はなし。

②の記述について
★この事実を匂わせる記述すら見つけられない。
★WHOは巨大組織。「利権構造がある」と指摘する声もよく耳にする。その組織が、「この決定を下す時は......」と思ってしまうが....。

③、④の記述について
★この記述を裏付けるモノは見つけられなない。ここで「抗がん剤の害毒」という言葉が唐突に出てきているのがひっかかり、このキーワードからアプローチをしてみたところ、「これかも?」「これをもとに飛躍した理論を展開している?」と推測できるデータがあった。

【「抗がん剤の害毒」からアプローチ】
★WHOの下部組織 International Agency for Research on Cancer (IARC) のHP「IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans」というページがある。和訳は「人への発がん性リスク評価に関する研究」といった感じかな?

そのページの「classification/分類」を見ると、「AGENTS CLASSIFIED BY THE IARC MONOGRAPHS, VOLUMES 1–109/IARC の研究に基づく化学物質の分類」が表示される(そのページはここ)。で、Group1は「Carcinogenic to humans/人類に対して発がん性があるもの」となったいる。和訳は適当です。それを考慮して参考にして下さいね。

Group 1 に属する物質はこのリストを見れば分かる。
例えば、その「Group 1」の中にある、2012年に分類された(多分。表の見方は定かではない)cyclophosphamide(シクロホスファミド)。古くからある抗がん剤のようで、乳がん治療の抗がん剤のAC療法やEFC療法の「C」はこれだ(日本乳癌学会のここを参照。2015年1月追記:HPの内容が更新されリンク先が変わったようだ。新しいリンク先はここ)。世界的によく使われている抗がん剤だとか。

ちなみに、「アルコール飲料」「喫煙」も 2012年に「Group 1」にリストアップされている。乳がん治療薬関連ではTamoxifen (NB: There is also conclusive evidence that tamoxifen reduces the risk of contralateral breast cancer in breast cancer patients) も「Group 1」だ。でも、注釈があり、「タモキシフェンは発がん性物質に分類されるが、乳がん患者の新たな乳がんリスクを下げるという決定的な証拠あり」となっている。「ノルバデックス(商品名)服用中は、子宮体癌のリスクが上がる」とよく聞くが、発がん性ありへの分類はこれを意味するのかな?

また、他のページもちらちら見てると、「この発がん性に関するリスク分類は研究。他の研究資料も参考に。間違いに気づいたら連絡してね。このリストは法律や規制に向けて勧告を出すものではない」といった記述を目にする。

ここでやっと、筆者の記述「あとは各国の国内法の問題」「5月末にWHOが抗がん剤の効用を否定するどころか、抗がん剤の害毒を認めた」について。5月末と2012年という時点は違うものの、「世界でよく使用されている抗がん剤・シクロホスファミドが発がん性物質としてリストアップされていることをこの筆者は言っている?このリストは研究資料で強制力をもたないから、国内法の問題と言っている?」と思った。もし、そうだとしたら、「ちょっとそれは.......都合がいいように引用してないか?」となるよね。どんな薬でも副作用があるし、化学物質にも危険性がある。それに「抗がん剤は劇薬」ということは周知の事実だし。

⑤の記述について
★その根拠はどこにも見つからない.....。
★備忘録:厚労省のページ

よー分からん文章ですみません!情報が溢れる中、また公的機関が出す情報に信頼がもてなくなりつつある中、いろんなことを自分で判断していくのは難しいですよね。

正直疲れた~。なので、先日撮った日の入りの写真を!美しか~。
日の入1


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4 Comments

Thu
2014.07.31
05:31

MEGUMI  

私も同じ事をいたしました。

ジェンリーさん、約2年間の、乳がんそして、再建との対応大変だったことでしょう。私は、この7月で、乳がんサバイバー10年となります。私も、初期発見のうちですが...。今回の抗がん剤に関するWHOの話を友人のFBのシェアで読み、ジェンリーさん同様"わたしだけ〜!"と思い、簡単な検索をかけましたが、該当するような内容にはぶつからず、(興味深い記事や、発表ごとにはであいましたが)....というところで、ジェンリーさんのブログに行き着き、安心して検索を止めることができました。私は、オランダに20年住んでいて、3年前に日本に27年ぶりに日本に帰ってきました。日本のメディアに取り上げられない世界の動向などがあることに気づき、気になっていたところだけに、情報リタラシーを高める必要性を痛感しています!詳しい調査結果をありがとうございます!

2014/07/31 (Thu) 05:31 | REPLY |   
Thu
2014.07.31
17:33

じぇんりー  

Re: 私も同じ事をいたしました。

MEGUMI様

初めまして!
コメントありがとうございます!

10年、節目ですね!
「乳がん、そんなこともあったね」と乳がんが過去のものになっていくことを祈っています。

私は、再建ではいろいろあり、「えー!マジ??」とよくブツブツ言っていましたが、乳がんは、今のところ術後経過観察なので、精神的負担が凄く軽く、大変というより「面倒だな.....」という程度の2年間でした。恵まれていると思います。

> 今回の抗がん剤に関するWHOの話を友人のFBのシェアで読み、ジェンリーさん同様"わたしだけ〜!"と思い、簡単な検索をかけましたが、該当するような内容にはぶつからず、(興味深い記事や、発表ごとにはであいましたが)....というところで、ジェンリーさんのブログに行き着き、安心して検索を止めることができました。

抗がん剤に否定的な記事はよく目にしますが、この記事は「え!マジ??」と思って根拠を確かめたくなりますよね。
私の検索能力は限られていますが、この記事が少しでもお役に立てていれば嬉しいです!

>私は、オランダに20年住んでいて、3年前に日本に27年ぶりに日本に帰ってきました。日本のメディアに取り上げられない世界の動向などがあることに気づき、気になっていたところだけに、情報リタラシーを高める必要性を痛感しています!詳しい調査結果をありがとうございます!

27年ぶりの日本ですか.....。「えー!信じられない!!」と思う日本の不思議が沢山あると思います。私は、日本と海外(主にアジア圏)を数年毎に行ったり来たりしている程度ですが、それでも日本の特質性・異質性を感じます。まぁ、いい特質もあるんですが。報道・情報に関しては、「なんか日本の報道って内向き過ぎない?画一的だよね?」「日本は世界の動きが見えている?」「よー分からん情報がすぐに拡散するよな....」などと思っています。

情報リテラシー力は今の時代、本当に重要ですよね。
日本人は情報を鵜呑みにしてしまう傾向が強いように感じています。

オランダ、いいですね....。

コメント、ありがとうございました!

2014/07/31 (Thu) 17:33 | EDIT | REPLY |   
Thu
2015.03.26
20:53

qed  

No title

コピペになりますが、
2014年12月3日にWHOが次のような文書を発表しているということです。

http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2014/preventing-cervical-cancer/en/

ここで
「Tertiary prevention: access to cancer treatment and management for women of any age, including surgery, chemotherapy and radiotherapy. 」
と化学療法、放射線療法などを使用することを推奨しておりますので、
デマであった模様です

2015/03/26 (Thu) 20:53 | EDIT | REPLY |   
Fri
2015.03.27
13:25

じぇんりー  

Re: No title

qed様

コメント&情報、ありがとうございます。
あとで詳しく拝見させて頂きます。
ありがとうございます。

2015/03/27 (Fri) 13:25 | REPLY |   

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